ブラマンク展

あれもこれも担当の千葉です。

 

 

だいぶ暑さは和らいで来ましたし、蝉時雨は私の耳の中だけになって、あたり

が暗くなると虫の音が賑やかになって来ました。が、『芸術の秋』らしく秋め

くのはもう少し先でしょうか。先日、静岡市美術館で開催中の『ヴラマンク展』

を駆け足で覗いて来ました。

 

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とてもダンディな方ですね!

両手ともポケットに入れておられたので、握手はして貰えませんでした。

 

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フランスの画家モーリス・ヴラマンクは、1876年生まれ、1900年に

ドランと、1901年にはマティスと出逢い、共にフォービズムの旗手とし

て世に出ますが、1907年のセザンヌ回顧展に触発されセザニアンに。 

フォービズムの代表的な画家と言われながら、フォービズム期はとても短い

ということになります。この展覧会の作品は1907年に始まるので、ちょう

どこの時期に当たります。従って、今回の展示は、何のキャプションもなく

見たら、セザンヌだと思ってしまうような何枚もの作品からスタートしています。

 

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1910年代の前半まではセザニアン期に当たり、さすがにセザンヌそのもの

かと思うような初期のものから、色や構図、タッチはセザンヌ風、形はフォー

ビズム流のような作品へと変化しています。

 

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そして1910年代後半からはヴラマンクの象徴とも言えるような、雪景色

を多く含んだ風景画が多くなります。

 

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壮年期以降は次第にセザンヌ的なものは影を潜めて行きます。むしろ、好んで

描かれた街並み・街角の風景画は、構図と言い色合いと言い、ちょうど同時代

の画家ユトリロを連想させます。

 

 

ヴラマンクは、音楽家一家に育ち、若い頃はオーケストラの一員として稼いだり、

自転車レースに出場して稼いだり、実に多才な人物だったことを、初めて知りま

した。また、数多くの小説も出版したことも紹介されています。絵、音楽、文学

と、多彩なる手段による表現者だったのですね。

 

その文学的表現者としての面目躍如、死の二年前に書いた遺書の最後の部分が

自らの墓碑となっているそうです。それを紹介して終わりにします。

 

私は、決して何も求めてこなかった。

人生が、私にすべてのものを与えてくれた。

私は、私ができることをやってきたし、

私が見たものを描いてきた。

 

 

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ヴラマンク展は9月24日(月・祝)まで。その次は『セーブル展』です。