2022.04.07
沼津の風景探訪 ~その2~
設計部の野呂です。

前回に続き、弊社の地場である三島・沼津・伊豆地域の身近な「風景」について、ご紹介します。

 

さて今回は、沼津市と長泉町の境を流れる黄瀬川に流れ落ちる「鮎壺の滝」(県指定天然記念物)です。

約1万年前のことになりますが、富士山の噴火により流れ出た溶岩流(三島溶岩)が、愛鷹山と箱根山の谷間を埋め尽くし、

溶岩下にあった柔らかい火山灰が降り積もって形成されたローム層(愛鷹ローム層)によってその溶岩は堰き止められ、

南東方向の楽寿園(三島市)の方向へ溶岩の流路が変わりました。この場所が溶岩流の南西端となり、

その後黄瀬川の流れによって、柔らかいローム層が削られ、残された硬い溶岩だけが残ったことで、

落差のある河川(滝)が形成されたと考えられています。(参考:伊豆半島ジオパークHP、富士山ぽHP)

 



 

現在、この滝に近い場所にて住宅の新築計画をさせていただいていますが、

地盤調査を実施すると地盤が安定していることが判ります。

一方、川や滝に近接している以上、場所によっては住宅地としてのリスクは少なくありません。

昨年の7月の熱海豪雨の際、この黄瀬川においても牧堰橋周辺で人家が流出してしまいました。

目下、滝の周辺では護岸の変更等の治水対策工事が進められています。

 

また、治水対策工事と並行して鮎壺の滝の周辺環境が大きく変わろうとしています。

令和7(2025)年度の開園を目指して、滝に隣接したカフェのある公園の増設が進められているのです。

鮎壺の滝を中心としたまちづくりに今後注視していきたいと思います。

https://www.at-s.com/news/shittoko/969278.html(出典:あなたの静岡新聞HP)

 



 

ちょうど今、新緑が芽吹き始め、染井吉野が咲いています。

皆さまも、ぜひ足を運んでみてください。