2012.10.25
鎌倉散策③~八幡宮の大銀杏のその後
あれもこれも担当の千葉です。

 

引き続き鎌倉散策録です。

 

おなじみ鎌倉の象徴とも言える、鶴岡八幡宮の本殿に登る大階段。でも

何か変な感じ。そうです、階段の左麓辺りにあった大銀杏がなくなってい

ます。鎌倉幕府第三代将軍の源実朝が八幡宮参詣の後この階段を降り

る時に襲撃した甥の公暁が待ち伏せに隠れていたとされる大銀杏は、20

10年3月10日の強風によって幹の途中で折れ倒れてしまいました。その

後どうなっているのかと気になっていました。

樹齢1,000年を超えるとも言われた大木の根元で切断し、その根から再

び芽が育つことが期待されていました(下の写真の右側結界の内側)。

また切断した幹をその左に植えてありました。

 

階段を少し昇って見下ろしてみると、、、



わかりにくいかもしれませんが、なんと、残された根から一本芽が伸びて

40~50センチになっていました!更に、横に植えた幹の切り口からも10

センチくらいの芽が出ていました!何という生命の神秘。

これからまた悠久の時を経て再び大銀杏となり、比企・北条・三浦など家臣

団の抗争の犠牲となり僅か三代(世代で言えばたった2世代)で絶えてしま

った、伊豆にもゆかり深い源氏の悲劇を伝えて行って欲しいと願いました。



階段を昇って本殿にお参りして降りてくると、階段の手前にある舞殿で、

結婚式が挙行されていました。中央奥に角隠しを被った花嫁さんがご覧

戴けるでしょうか。こうして一組の夫婦が生まれ、やがて新しい家族が

誕生し、、、



悠久の時の流れ。800年以上前の悲喜交々も、こうして現在の生活のひと

コマも、等しくその流れの一滴々々なのだなと実感したひと時でした。