2013.10.16
芸術の秋~歌舞伎(義経千本桜)と映画(東京物語)
あれもこれも担当の千葉です。

 

皆様のところでは、昨夜の台風26号による被害はなかったでしょうか?昭和33年

の狩野川台風、翌年の伊勢湾台風のように、小笠原方面からあまり西に寄らず

北上し、東海・関東を直撃する台風に大きな被害を受けてきた地域ですので、少

なからず心配をしておりましたが、幸いなことに、ここ三島では大きな被害は聞い

ておりません。しかし、伊豆大島など、甚大な被害が出た地域もあり、被災された

地域の方々に心よりお見舞い申し上げます。

 

明日は『十三夜』(陰暦9月13日)。仲秋の名月・十五夜と並び、『二夜(ふたよ)

の月』と呼ばれてお月見をする日です。この風習は本家中国にはなく、日本固有

の風習のようです。また、『後(のち)の月』、『名残の月』とも呼ばれ、晩秋の季語

ともなっています。山本健吉氏によれば、「仲秋以降、晩秋にもう一度、満月でな

く少し欠けた月を賞するところに、如何にも日本人らしい選択」があるということで

す。



今月始めの我が家の金木犀です。甘い香りにようやく秋らしさが感じられるように

なり、ホッとしていたところが、夏が舞い戻って来たかと思うような日々が続きまし

た。そんな10月前半、某銀行さんの研修で、念願かなって以前にもこのブログで

ご紹介した建築家、隈研吾氏の設計になる5代目歌舞伎座で観劇する機会を得

ました。歌舞伎座と隈研吾氏については以前の拙ブログに譲るとして、今回は幾

つか写真を羅列してみます。

 

拙ブログ『歌舞伎座の柿(こけら)落とし①~下宿のおばあちゃんの東京大空襲の

話』 http://www.szki.co.jp/blog/2013/04/0402_post_186.html  並びに

『歌舞伎座の柿落とし②~建築家・隈研吾氏のデザイン観』

http://www.szki.co.jp/blog/2013/04/0402_post_186.html













さて、この日の演目は通し狂言『義経千本桜』。昼の部を、お昼のお弁当を挟み、

たっぷり3幕分、4時間強楽しませて戴きました。それぞれの幕で役者も替わり、

豪華な顔ぶれを楽しめました。因みにこの日の主な配役は、

義経       弁慶      静御前     その他

序幕    尾上菊之助   坂東亀三郎   中村梅枝  尾上松緑(佐藤忠信)

二幕目   中村梅玉    中村歌六           中村吉右衛門(平知盛)

中村芝雀(典待の局)

三幕目                     坂田藤十郎  尾上菊五郎(佐藤忠信)



前から7列目、幕もすぐ目の前の席から見ると、役者の表情のみならず息遣い

まで聞こえて来たり、流れに関係のない時の役者の目線、芸術的な黒衣の足運

びなど、見所が沢山。また、音声ガイドも戴きましたがこれを聞いていると舞台の

声を聞き逃すので、最初の5分で放棄。予備知識なしでしたが十分過ぎるほど楽

しめました。



幕間には館内あちこちを見て回りました。これは3階席からの眺望。

 

 

同じ頃、蒸し暑い秋の一夜、所属するロータリー・クラブの2000回例会記念で

映画鑑賞会が催されました。



小津安二郎監督・脚本の『東京物語』。昭和28年の尾道・東京・熱海が舞台と

なった映画。老夫婦が子ども達を訪ね遥々数日間上京して尾道に戻ると間も

なく老母が逝去。親子の関係や幸せの尺度などをしみじみと考えさせる素敵な

映画でした。出演は、笠智衆、東山千栄子、原節子、東野英治郎、杉村春子、

山村聡、香川京子、大阪志郎などなど。

 

特に、笠智衆と東山千栄子の語り口が秀逸で、これが故に決して軽くない主題

を重苦しくなく、ゆっくりじっくりと見る側に考えさせる構成になっているのだなぁ

と感じ入りました。

 

秋らしくない秋の、芸術に触れたひと時でした。